■作品内容
バッファロー狩りの途中、敵部族にさらわれた11歳の少女は、とらわれた村を
逃げ出し、たった一人で大草原を横切り、1600キロもの道をこえて
無事母の元へ生還。アメリカ西部開拓史を彩る感動的なエピソード。
【著者紹介】
1930年ミシガン州生まれ。ミシガン大学大学院修士課程修了。
小・中学校の教師・校長を経て作家に。
邦訳書に『モホ・ワット』『パスキ・ナナ』『アメリカの空へ』などがある。
【書評から】
ネイティヴ・アメリカンのショショニ族の間で語り継がれる、勇気ある少女の
物語。いまから二百年ほど前、十一歳の少女ナヤ・ヌキは、バッファロー狩り
の旅の途中で、敵部族にとらえられ、家族と離れてはるかかなたの土地へ連れ
ていかれます。
しかし、ナヤ・ヌキはひそかに周到な準備を進め、あるあらしの夜、ついにひ
とりで逃げ出します。ナヤ・ヌキは追っ手の影におびえながら、オオカミや灰
色グマなどの襲撃にも耐え、自分の足と智恵だけを頼りに、ついには千六百キ
ロもの途方もない距離をこえて、再び故郷に帰りつくのです! 驚くべきサバ
イバル小説。(千葉茂樹)
(北海道新聞「こどものほん」1999.3.29)
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ナヤ・ヌキとはショショニ・インディアンの言葉で「逃げ帰った少女」の意味
だ。狩りで敵部族に捕らわれた11歳の少女が1600キロの道を逃げ帰る。星や地
形で方角を知り、草原で食糧を探し、猛獣から身を守り、40日の危険な旅を成
しとげた。彼らは幼少から大自然で生きる智恵を身につけているのだ。1986年
ワイオミング州児童文学賞受賞の感動の物語である。
(「サンデー毎日」1999.3.10)
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