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 ニホンジンハ ドノヨウニシテ グンタイヲ ツクッタノカ
 日本人はどのようにして軍隊をつくったのか

    ◆安全保障と技術の近代史

 荒木肇(あらき・はじめ)著

 本体 1,800円
 A5判・並製・320頁
 978-4-931178-72-4 / 2010.7

 日本図書館協会選定図書
 


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    内容紹介&書評
















 ■作品内容

列強の欲望がうず巻く19世紀の東アジア
だが、明治新政府には、自前の軍隊さえなかった!

☆日本の近代を「安全保障」と「技術・教育」の観点から捉え直した画期的書。著者、渾身の書き下ろし!

本書の目次から》(一部抜粋)

第1章 日清戦争と脚気
 ・外征型軍隊の建設
 ・初めての対外戦争と誤算
 ・日清戦争とその実態

第2章 世界が注視していた日露戦争
 ・それまでの戦争と大きく異なっていた日露戦争
 ・完成された連発銃・三十年式歩兵銃
 ・まだ間に合わなかった馬の改良

第3章 金もない、資源もない日露戦争後
 ・日露戦後のアノミー(無規範)社会
 ・世界が注目した日清両国の海戦
 ・海軍はなぜアメリカを主敵としたのか

第4章 第一次世界大戦と日本
 ・第一次世界大戦から陸軍はなにを学んだのか
 ・火力主義か白兵主義化の大論争
 ・陸軍の軍縮は砲兵の削減だった

第5軍事と技術と教育
 ・ああ快なるや航空兵、陸軍航空隊の夜明け
 ・戦車とはいえなかった戦車
 ・学校教育と軍隊

【著者紹介】
1951年東京生まれ。横浜国立大学大学院修士課程修了(学校教育学専攻)。
日本近代教育史、国民教育と軍隊、日露戦後の教育改革と軍隊教育、大正期の 陸軍幹部人事などを研究する。現在、生涯学習研究センター常任理事、聖ヶ丘< 教育福祉専門学校などを勤めながら、教育史の研究を続ける。
近代陸軍は教育機関であり、国民のインデックスであることを主張し、陸上自衛隊 との関係を深めてきた。
主な著書に、『静かに語れ歴史教育』(出窓社)『子供に嫌われる先生』『自衛隊 という学校 正・続』『指揮官は語る』『学校で教えない日本陸軍と自衛隊』(いずれ も並木書房)などがある。また、公演活動のほか、メールマガジン「海を渡った自衛 隊」(毎週刊)の発行も行なっている。

【書評から】
安全保障への慧眼
 副題は「安全保障と技術の近代史」と或る。
 著者は、時代状況の推移(例日露戦争)を的確に把握し、 日本人として成すべく安全保障の原点を見つめ、 国家の為の軍事力(国防概念への覚醒)−技術面と軍隊思想の 構築を啓示してをる。
 其の結果、導き出されし真実は、我が国の軍人が<好戦的・無謀な戦> を行った。こうした無知な固定観念が極めて根拠の無い独りよがりの自虐 と反省させられるのである。
 内容は、御一新後の近代軍隊の創設から満洲事変までを語る。
−陸軍への偏見・無知。此がいい加減な憶測によると知る。実例にて教えてくれた。
 司馬遼太郎『坂の上の雲』文中、「日露戦争初期・日本人は機関銃を知らぬ」 「乃木希典は無能」「日本軍人は砲射程が解らぬ」と。然し遠藤周作も語って居たが 作家の私感が入る。つまり小説だと云う事。真面目すぎる読者ほどこの点を見落とす。
 又、別な読者も語ってをったが、「赤紙」(一銭五厘の葉書)で戦地へ。
此は誤り「充員招集」と呼ばれ役場から丁重な手紙通知が行われたのである。
 其の他にも誤解や日本軍への恨みから、或いは反軍思想(大正時代の軍人蔑視)蔓延が 災い、今日平和憲法を盲信する余り自衛隊を否定する政党も或る。半藤一利ら文壇 の澱に惑わされてはいけない。
 察すれば、清国・露西亜の脅威、西洋列強と対峙した大和民族の真摯な祖国愛。
国家防衛の腑>の重要性に目覚めるのである。
 本書は、「外征型軍隊の建設」「日清日露戦争」勝因の分析(師団編成、兵器等) と細部説明、「第一次大戦と日本」「軍隊と技術と教育」。克明に注釈を明記し 解りやすく述べて居る。荒木肇氏の迸る雄志が触角として伝播されるのである。
無縁かと想われる<安全保障>への慧眼−知らしめてくれる。名著は口に苦く心強い。
(評・蓮坊公爾・文藝評論家)

 
 



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読者からの感想・・・!

名著だと思います。
図書館の本でしたが、大変な労作で、 自分の書棚に置いて読み返したく、 注文しました。
(福井県・男性・72歳)


歴史上の事を、経営、経済、工学、化学、物理、 文化的、文明的、及び心理的等、多方面より 分析し、類推していて、この小さな1冊の中に 載せていることは、すばらしい事と思います。
このような本を他にも出してください。
(埼玉県・男性・62歳)

 
面白い本ですね。(注)も豊富で読みやすい。
軍隊の善悪論でなく、現実をリアルに書いている ところが大変参考になりました。
(東京都・男性・政治評論家)