■作品内容
「65歳にして発つ!」 政治記者時代から憧れ続けた
シルクロードに、著者が初めて旅立ったのは65歳だった。
――以来、尺取虫のようにお遍路の旅を重ね、全踏破を達成した時、9年の歳月が
流れていた。
今も多くの人々を魅了して止まない西域の魅力と熟年旅の指南書。
著者が愛して止まないシルクロードの歴史ロマンと取っておきのスポット、ならびに
これからシルクロード旅を始める人へのアドバイスを収録。
【著者紹介】
増山榮太郎(ますやま・えいたろう)
1930年生まれ。早稲田大学文学部卒業。時事通信社入社後、政治記者として
岸信介、佐藤栄作、田中角栄の番記者を務める。その後、パリ支局長、ニュー
ヨーク総局長などを歴任。現在、政治評論家として活躍するかたわら、シルク
ロード探訪家として、カルチャーセンターなどで講座を受け持っている。
・著者のウェブサイト: <「新・増さんの政治教室」
【書評から】
”魔界”に魅せられ9年がかりの踏破記
(前半略)
西安からローマまでは1万2000キロ、ぶっ通しで歩いても3年近くかかるそうだ。
バスツアーの積み重ねとはいえ、過酷な自然条件のシルクロード踏破達成には体力
もお金も、条件が整わねば容易ではない。私の経験でも年金支給年齢の65歳を過
ぎると体力の衰えを自覚されたから、著者の高年パワーには脱帽である。シルクロー
ドの魔力、魅力がそれほどに強いものということを再認識した。
(中略)
微細な砂粒が渦巻きとなりやがて竜巻となって砂丘を疾駆するタクラマカン砂漠、新
疆ウイグル自治区の「炎炎たる気焔、空を焼かんと欲す」と詠われた火焔山、シルク
ロード愛好家の夢といわれ、最近観光客に公開された地球の屋根・パミール高原の
名所クンジュラブ峠、桃源郷といわれるフンザの風景など、読み進むうちに旅心が
くすぐられる。(以下略) (原野和夫「世界週報」2005.4.19)
◆
田中角栄などの番記者を務めた元政治記者の政治評論家が、65歳にして念願
かなってシルクロードに旅立つというノンフィクション。旅の途中で回想する
田中角栄や佐藤栄作などにまつわる逸話も貴重だ。
(「週刊現代」2005年4月23日号)
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