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表紙のイメージ

   




   モウコエナンカイラナイトオモッタ
 もう声なんかいらないと思った

   

 ◆夢を決してあきらめないで!

 大橋弘枝(おおはし・ひろえ)著

 本体 1,300円
 四六判・並製・224頁
 4-931178-49-9 / 2004.01

 【日本図書館協会選定図書】
 【全国学校図書館協議会選定図書】
 


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    内容紹介&書評
















 ■作品内容

第7回読売演劇大賞・優秀女優賞を受賞するなど、 女優・ダンサーとして活躍する著者の感動の青春記!

「聞こえない世界」に生まれ、血のにじむような努力の 末、習得した言葉と口話。
「聞こえる世界」との狭間で、もがき苦しんだ少女時代。
自暴自棄と虚無の時間の中、自分の喉をつぶしてしま おうとまで考えた著者が、表現者として生きる道を発見 するまでの心の軌跡。
読んだ後、勇気と希望が湧いてくる感動の書。

▲アメリカの「メディア・アクセス・アワード賞」で第2位を受賞した手話ソング&ダンス ユニット「ソウル・レインボー」初制作のミュージック・ビデオのカバー。(左・著者)

【著者紹介】
1971年生まれ。先天性聴力障害のため生まれつき耳が聞こえないが、 両親の献身的教育により口話を習得する。
私立作新学院を卒業後、手話演劇やダンス、自主映画制作を始める。
1997年に制作した『姉妹』で「サイト映像展」入選。
1999年俳優座劇場プロデュースの「小さき神のつくりし子ら」の主役・ サラ役に一般公募で選ばれ主演、第7回読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。
その後、渡米して演劇やダンスの勉強をする傍ら、手話ソング&ダンスのユニット 「ソウル・レインボー」を結成。2002年、初制作のミュージック・ビデオが、アメリカの 「メディア・アクセス・アワード賞」で第2位を受賞。現在、女優、手話ソング&ダンス、 ダンスの講師として活躍中。
自らの半生を描いた本書が、第52回日本エッセイスト・クラブ賞の最終候補作にノミ ネートされるなど、活躍が多方面から注目されている。
☆大橋弘枝 Web Site☆

【書評から】
きっとあなたを勇気づけてくれるだろう
これは果敢でキュートなチャレンジャーの物語だ、先天性聴覚障害者の著者は 厳しい講話教育により口話を習得。社会人になってから聞こえない世界を知り、 「手話こそ自分の言葉!」と表現の世界を広げていく。一般公募で舞台「小さき神の つくりし子ら」主役のサラ役に選ばれる。手話の素晴らしさを知るにつれて、ろう者 としてのアイデンティティに目覚めていくが…。
総ルビでどなたにも読みやすく配慮されている。特に難聴の自分、周囲と違う自分に 悩んでいる方々に読んでほしい。きっとあなたを勇気づけてくれるだろう。
(「いくおーる」2004年4月号)
  
パワフルに元気に人生をおどり続けよう
これは、俳優でありダンサーである大橋弘枝さんが、夢の実現への挑戦の日々を 綴った自伝だ。(中間部略)
コミュニケーションの方法は聞き、話すこと以外に、手話、ボディランゲージ、表情 しぐさなど多様だ。ひとつの可能性が閉ざされたとしても、それに代わる方法は 必ずある。
聞こえないことも個性として受入れ「私は私よ!」と迷わず夢に挑戦していく姿は 爽快! 悩みを抱えるすべてのひとへ、勇気を与えてくれるメッセージだ。
(月刊「クーヨン」4月号2004年)
  
夢をあきらめず本場で学ぶ――〈インタビュー〉
(前半略)
2歳のとき、生まれつき耳が聞こえないことがわかった。高校を卒業後、 障害者雇用枠で入った会社で覚えた手話が、世界を広げた。「音を聞くことができ ない。でも音楽を感じる」という大橋さんはある日、CDでジョン・レノンの名曲 「イマジン」と出会う。
本の中で大橋さんは「胸を打たれた。繰り返し曲を聴き、何度も歌詞を読んだ。
ほほは涙でぬれた。初めて音楽による感動を経験することができた。1カ月かけて 手話で歌うイマジンをマスターした」――などと振り返る。
会社を辞め、アルバイトをしながら手話劇団で芝居の勉強をしたり、小さな舞台に 挑戦したりするようになった。全身での表現意欲はどんどん増し、何回も渡米して 本場の演劇やダンスを学んだ。
持ち前の明るさとバイタリティで苦境をはねのけてきた。自分を信じ、可能性を探し 続けた大橋さんは「自信のない人、元気になりたい人は読んでください。いままで多 くの人からもらった勇気をお返ししたい」と話している。
(朝日新聞・栃木版2004年2月11日)
  
音への切なる思い綴る――〈インタビュー〉
(前半略)
「もう声なんて…」のタイトルは高校卒業後、就職先での出来事だった。
手話で意思交換をする同僚が大橋さんに「なぜ手話を覚えないの?」と疑問を ぶつけてきた。手話を必要とせずコミュニケーションが可能になっていたのだが、 職場では手話の習得を迫られたのだ。
しかし、「なぜ手話を覚える必要があるの?」と、懸命にわが子に「読話」を教え てきた真砂子さんに詰め寄られた。板挟みになって「もう声なんかいらない」と思っ たのはそのときだった。
原稿用紙四百枚。「ものすごいエネルギーを使いました」と執筆にかけた月日を笑 う。出版に向けて何社も交渉に足を運んだ。念願がかなったときは「感無量というか、 言葉にならないうれしさでした」とほほえむ。
これまで自主映画のほか、教育映画「風のひびき」、平成十一年の俳優座劇場 プロデュース「小さき神のつくりし子ら」で第七回読売演劇大賞・優秀女優賞を受賞。
一昨年には米・ハリウッドでダンスショーにも参加した。このときのメンバーが不思議 そうに「音楽が聞こえないのになぜ踊ることができるの?」と尋ねてきた。その問い に対する答えは「音楽を感じるから」だった。(以下略)
(産経新聞・栃木版2004年2月7日)
  





 














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読者からの感想・・・!


▲俳優座劇場プロデュース「小さき神の つくりし子ら」でサラ役を演じる著者。
(撮影・浅井優一 1999年)
     
とても感動しました!
きこえないということがどれほどか知ることが できませんが、ほんとに生き生きとされている TVをみて、勇気をもらったみたいです。
ありがとうございました。
(敦賀市・女性・50歳)
     
大橋さんの強さに感動しました。いろんな辛い ことをのりこえられた彼女だからこそ今幸せを 手に入れることができるのだと思います。
私は今夢があって一生けん命努力をし勉強を している最中ですが、私はとても恵まれた環境 にいるのだと痛感しました。
障害をもちながらも一人でがんばる大橋さんを 心から尊敬し、応援したいと思います。これから もいろいろな活動をつづけて、世界中の様々な人 達に生きていく喜びや人生の奥深さを伝えてほし いと思いました。これからもがんばってください。
(小田原市・女性・19歳)
     
ろうあ者の知らない世界を知らされ学ばされ、又 著者と母の対立、苦しみ、乗り越える為の戦い、 著者だから出来たという面もありますが、勇気 づけられる本です。
(横浜市・男性・74歳)
     
この本は私の友人が書きおろしました。
小・中学校の時の友人になります。
彼女の本心が今になって分かり、ずい分苦労 していた時もあったんだと考え深い思いです。
でも、とても元気をあたえてもらった本だったの で、ずっと持っていようと思います!
(小山市・女性)
     
本、一気読みしたよ。すっご〜〜〜い刺激に なった!
私も小中学校の時、転校生だったことと喘息で 咳ばっかりしてたからエンガチョとかばい菌 とかいじめられてたので、読みながらいっしょに 憤慨した。日本の悲しいところだよね。
それで許容度の高いアメリカは私も憧れをもって たな。もちろん夜中のベストヒットUSA見てた よ〜!感想は尽きません。
(東京都・女性)
     
聞こえない世界のことは、聞こえる者にとっては、 全く想像もつかないことではあるが、「どうして音 楽が聞こえるの」という問いに、「そんことできる はずがない」という努力をしない人々にとっては、 この本に書かれている生まれ落ちての難聴の 歴史を、不思議に思うに違いないだろう。
聞こえるのに、見えるのに、話せるのに、自分の 人生だと言うことを忘れて努力しない人々は、 大橋さんの家族と大橋さんの人生を見つめるが 良いと思う。
ある野球選手が、夢は夢で終わってはいけない。
実現してこそ夢だと言っていたように、彼女が もっともっと不可能と思われる夢を実現し、 多くの人々に勇気と努力の尊さを教えて欲しい ものである。
(さいたま市・男性・62歳)
     
私も手話サークルに通ってた頃に聴覚障害を持っ た方と接して来たけど言葉はいつも…「ううう…」
手話を使って話してるんだけど早すぎでさっぱり だったんだよ…。だから大橋さんは何で言葉が 話せるんだ?と思っていたんだよ。今の大橋さん があるのは、お母さんの愛があってこそなんだっ。
私も障害内容は違うけど、私の小さい頃を思い 出しながら読んでいたよ。
(東京都・女性)
     
ろう学校の図書室に入れました。すべて漢字の 読みが書いてあるので誰でも読みやすい。手頃 な大きさと字の大きさでよい。
(大分市・教師・56歳)