■作品内容
話せない、仕事がない、友達がいない。
ないない尽くしの異郷アメリカでの暮らし。
鬱々とした心を晴らしてくれたのは、
1匹の猫(ノルウェジアン・フォレスト)
との出会いだった。
異国での孤独感を癒してくれ、社会に向けて
踏み出すきっかけをくれた愛しの猫との物語。
(挿画:高田雄太)
【著者紹介】
1956年岡山県生まれ。同志社大学法学部卒業。
92年にアメリカに移住し、現在はニューヨーク州在住。
エッセイ、小説、翻訳など多彩な活動を展開。
著書に「こんな英語習わなかった!」『ウッドストック森の生活』など。
【書評から】
日本で出会った夫・グレンがアメリカの大学院へ行くことにしたのを機に、
ニューヨーク州イサカという田舎町で暮らす。本書は、知り合いのいない異国に
引っ越した、心細くて不安な著者の心象風景から始まる。そして彼女とグレンの
新しい家族、ノルウェジアン・フォレストの猫プリンがやってくる。
外国で暮らす上で必要なこと、あるいは猫を獣医に連れていくとき必要な英単語、
飼い主が旅行する間のペットのケアのしかた、アメリカでの家の売買について…
外国移住をめざす人、国際結婚の予定がある人にも役立つ、興味深い話題が次々
に出てくる。そして、アメリカに行った翌年、著者は第12回海燕新人文学賞を受
賞。そのときの様子も、「癒し猫」プリンの姿とともに描かれている。
でもやっぱり、本書の一番の魅力は猫。だって、猫嫌い(猫苦手)の私でさえ、
猫と遊んでみたくなっちゃうのだから……
(「翻訳の世界」1999.7)
◆
猫好きの彼と結婚、米国に移住した著者が描く「愛猫」との半生。
猫の手術、猫との引越し、旅行…。慣れない異国暮らしゆえに起こるドタバタ劇
が妙に新鮮。タイトルは猫の種類を訳すとこうなる。
(読売新聞・現地版1998.4.10)
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