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表紙のイメージ

   






 ツバサノジユウケンキュウ
 ツバサの自由研究

 ◆主人公ツバサのひと夏の成長を描いた生命キラメく物語

 水野次郎(みずの・じろう)著

 本体 1,300円
 46判・上製・232頁
 978-4-931178-80-9 / 2012.07

 日本図書館協会選定図書
 全国学校図書館協議会選定図書

 


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    内容紹介&書評
















 作品内容

3.11後の夏。伊豆の海を舞台に、ひとりの少女の心の成長を みずみずしいタッチで描いた生命キラメく物語!

あらすじ
主人公の太田翼は、伊豆の小さな漁港に生きる中2の少女。 3年前、漁協の職員として、 故郷にUターンした父親の生家で、家族5人元気に暮らしている。
東日本大震災の痛手があちこちに残る夏、自由研究のテーマに地元に伝わる海女漁を選んだことで、 心の冒険が始まる!

著者について
人気キャラクター「しまじろう」誕生時の編集長で、 10年間にわたり幼児の心の成長を応援し、 現在、民間人校長として 高校教育現場で活躍中の著者が、 しまじろう誕生から25年の時を経て、 若い世代に贈る未来を生きるためのメッセージ!
▲写真は、IKC(伊豆急ケーブルネットワーク)に出演中の著者

【著者紹介】
1957年、愛知県生まれ。慶應大学文学部卒業後、福武書店(現ベネッセ)入社。
幼児雑誌『こどもちゃれんじ』の初代編集長として人気キャラクター「しまじろう」誕生に関わるなど、 以後10年間にわたり編集長、事業責任者を担う。
2003年、ベネッセを退社し、伊豆へ移住。2008年、高校の民間人校長登用試験に応募し、採用となる。
半年間の研修期間を経て、2009年4月、民間人校長として着任、現在に至る。
2007年第11回伊豆文学賞に応募し「海師の子」で優秀賞を受賞。


【書評から】

映画化へ協力求める 作者、監督が市長訪問
伊東市八幡野を舞台に描いた小説『ツバサの自由研究―礒笛の絆』を出版した水野次郎さんと 映画監督の塩屋俊さんが8日、市役所を訪れ、同作品の映画化を佃弘巳市長に報告し協力を求めた。
1、2年かけて準備を進め、八幡野を中心に撮影する計画だという。 (中略)
塩屋さんは「最近は地域おこしと直結する映画が主流になってきている。今回の作品には力があり、 これだけのロケーションはあまりない。八幡野の景色、水産業がみずみずしく描かれ、映像にふさわしい。
小説を映像化し、地域がどれだけ活気付けられるか発信したい」と今後の協力を求めた。
佃市長は「きっかけを作ってもらうことで、地元の人たちが認識を新たにし、刺激にもなる。
市として全面的に応援していく」と述べた。 (以下略)
(伊豆新聞・2012年8月9日)
*【参考】塩屋俊(しおや・とし):俳優・映画監督。慶応大学在学中に、メソッド演技の中心的理論の ひとつであるマイズナーテクニックを学び、ハリウッドをはじめ国内外で多くの俳優経験を積む。
その後、メソッド演技理論に基づいた独自のカリキュラムで「塩屋俊アクターズクリニック」を開設。
近年は映画監督として『0からの風』『きみに届く声』『ふたたびswing me again』『種まく旅人-みのりの茶-』 など社会派作品を中心に様々な作品を企画・演出・制作し、高い評価を得ている。
   

環境、子供の将来考えて
(前半部略)
夏休みの自由研究に伝統の海女漁を選んだ主人公のツバサが、自分の将来や地元の海、 環境問題に向き合い、少しずつ成長する、というストーリー。
水野さんが過ごした伊豆の海や風景が細やかに描写され、70歳で現役の海女さん、ツバサの良き 理解者となる女子高校生など、さまざまな登場人物の視点で、問題の捉え方や思考が表現されている。
本の収益は震災復興へ活用するといい、水野さんは「多くの人にとって震災や海の環境、子供たちの 将来などを考えるきっかけになってほしい」と話している。
(産経新聞・千葉版・2012年8月9日)

   
著者は県立高校で活躍中の民間人校長。しかし、かつての勤務地・伊豆半島への思いは強く、 主人公の中2の少女を通じてエールを送っている。
特に、東日本大震災で傷ついた人々を念頭に、それでも負けない子供たちの未来を明るく描く場面は、 若い読者の共感を呼ぶはず。
(「週刊新潮」2012年7月26日号)

   

伊豆半島の情報源として、地元で信頼されている「伊豆新聞」に、 著者のインタビューが掲載されました(2012年7月12日付)。
インタビューは、7月7日、物語の舞台となった伊東市八幡野港で行われ、 本の表紙にもなった東ノ浜の海と灯台を背景に著者の近影とコメントが 掲載されています。
「この小説の資料集めの中、民間人校長の公募を知り、教育の現場に興味が あったので挑戦した。伊東の海辺に暮らす子どもたちをテーマに今後もライフ ワークで小説を書いていきたいので、多くの人に読んでもらって、意見や感想を 聞かせてもらいたい。校長を退職したら大好きな伊東市に戻ってきたい」











 読者のみなさまへ。

 ご感想・ご意見等、およせください。
 
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読者からの感想・・・!

感激しました。
私は、主人公のツバサが見ていた八幡野漁港の前で生まれて 20歳迄実家にいました。子供の頃には東ノ浜でよくサザエや シッタッカ、クロンメなどの貝を採りカサゴ釣りもしました。
海女漁も子供の頃は鳥羽の方から海女の人たちが大勢来ていま した。実家は夜になると数人のお姉さん達がお風呂に入りに来て 1時間くらいお喋りして帰っていく毎日でした。
この年になっても、生まれ育った八幡野の海、磯の景色が大好 きです。この本を孫(中学一年生)に読ませようと思います。
*噂によると映画化の話があると聞きましたが、出来たら 孫と一緒に見に行きたいと思います。
(東京・男性・64歳)

    
社会を複眼的に見て、一方的な理想を唱えるのではなく、 地に足がついていて、それでもなお前向きのすばらしい 自由研究の見本でもあります。
最初はソファに寝ころがりながら読み始めましたが、途中で、 思わず座り直しました。大変充実したひとときでした。
(東京・男性・弁護士)

    
本が届くなり、中3の娘がハイピッチで読み始め、「面白すぎて、 止まらな〜い」と言っております。私も早く読みたいです」 (東京・男性・50歳)

    
ここ数年、八幡野で潜り続けているダイバーです。
登場人物の方々の中には普段お世話になっている漁師さんが 登場されて、尚一層、身近な気持ちであっという間に読み終えて しまいました。
昨年の震災直後から夏に掛けて、伊東市の観光客が激減した ため、地元経済は壊滅的な打撃を受けましたね。今では近隣の 川奈、富戸とともに賑やかさを取り戻してきた八幡野ですが、 本書の内容を拝見し、これまでなかなか知ることが出来なかった 八幡野の一面を知ることができ、新たな気持ちで八幡野の
海と向き合うきっかけとなりましたこと感謝申し上げます。
(男性・ダイバー)

    
書店でこの本を買い、一気読みしました。移住組また「別荘族」 としての自分にとって、初めて分かったことがたくさんありました。
特に、代々この八幡野という地で暮らしてきた住民の方々の ≪想い≫と≪生活する=生きるということ≫の重さです。
(静岡県・女性)

    
力強く生きていく決意をする女学生、というものに弱くて、 読みながら涙腺が緩んでしまいました。
NHKドラマの「時をかける少女」とか「すばらしき友人」と 同じように、テレビドラマ化しやすい小説と思います。
(東京・男性・54歳)

    
登場人物が、それぞれの立場で、人生に真摯に向き合う姿に 心打たれました。
さまざまな困難や葛藤が、名もない多くの人々の努力によって 可能性や希望に代わっていく。これは、伊豆から日本、社会全体 への「祈り」のメッセージではないでしょうか。
加えて、原発等 エネルギー問題や海洋資源の保全、栽培漁業 資源等、とても勉強になりました。複雑な問題が、私などにも 分りやすく書かれていて嬉しくなりました。
(東京・女性・公務員)

    
一気に読ませていただきました。八幡野に住んで、聞いて、取材した ものが、小説に自然に生かされていて、素晴らしい200ページでした。
今の世の中が抱える問題に、著者の優しいまなざしが、このような 考えもあるんだと語りかけているようで、ほのぼのとした良い作品だ と思います。
(千葉県・男性・教師)

    
この本、みなさんが推薦してますので、昨日購入して伊豆に居る間に 1/4くらい読みました。伊豆高原の方々は思い入れをもって読むことが できるのでは? 現在の課題、歴史、そして主人公の瑞々しい感性が 織りなす、素敵な物語です。衝動買いしましたが良かった。
つばさは中学生ですが、時として大人びた考えをします。
このお話はつばさの回想なのか? 不思議な気持ちになる物語です。
(静岡・男性)

    
家族の絆そして町内の暖かいやさしい絆(都会からリターンの人々) 老いても一つの事をやり続ける大切さ(エッチャン)中2のツバサの 夏休みの研究課題を通して自然の尊さ特に伊豆という海一杯に囲ま れた私達一人一人がもっと自然に関心を持ち大切にして心がけて いきたいと思った。
(伊東市・女性・77歳)

    
ひと足、先に読みました!
また読み返していますが、また更に感動しました。
近頃このような小説を読んだことがありません。少女の目を通して、 現在の日本の置かれている厳しい現実と課題が見えてきます。
ツバサの「自由研究」はとても素晴らしいですね。
発表会の場面では感動して涙が出ました。彼女の純粋な思いに 拍手を贈りたいと思いました。
震災が起きて、夢を抱けない子供たちも増えているような気も します。しかし、ここに登場する子供たちが、それぞれの形で未来に 向け頑張っていく姿に胸が熱くなりました。子供たちはもちろんのこと、 親たちにも、ぜひ読んで欲しいと思いました。
(東京都・カラーコンサルタント・横川緑)